2011/03/17

震災の折

何度か大きい地震を経験したことはあったはずだが、
これほど恐怖を感じた震災は初めてだ。
未だ間違いなく進行形ではあるが、
その恐怖感は一向に衰えることがない。

数週間前から新曲を書いている最中で
期日も迫りそろそろ詞を固めなければならない時期だが
メロディーに乗せる言葉が見つからない。
全く気持ちが入り込めない。

それはさておき、
毎日チャンネルを慌しく変えながらテレビにかじりついてきた。
昨日まではメジャーな民放番組ほぼ全チャンネルで
震災のリアルな状況を追っていて、
見たこともない被害の光景を映しだしていた。
今日家に戻りテレビをつけて驚いた。
バラエティー番組が入っている。
ニュースを見ようと思いチャンネルを変える。
ドラマにクイズ番組・・・。
一体何が起こったのだ。
全ての時間ではないのだろうが、
少なくとも昨日の同じ時間帯はほぼ全チャンネルがニュースだったはずだ。
一刻を争う危機的状況の被災地は?
あの惨劇の最中を必要に追っていたその後は?
到底悲しみや混乱でいっぱいな人々に向け、
こんな時に本当に申し訳ないと謝罪をしつつも
「今のお気持ちは?」と、マイクを向けた人々の次の日はどうなったのだ。

まるで昨日からタイムスリップでもしたかのような感覚さえ覚える。
きっと世の中にはいろんな考えがあって
いろんな事情もあって、いろんな答えもあるのだろう。
まだまだテレビも暖房も入らず水も食べ物もない地域があると言っていたと思ったが、
一部を除いてはあの緊張感はもうどこにも映っていない。
非常に恐ろしい国だと思った。
ある意味、こちらの恐怖の方が上回るかもしれない。

災害の折
膨らんだ恐怖感がなかなかしぼんでいかない。

皆さん疲れているとは思いますが、まだまだ余震対策他、細心のご注意を!

オ空サトシ